00の世界を借りて、いろいろ書き散らしています
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書いたそばからあげてます。携帯は面倒だってことがよくわかりました。字数制限のせいで変な区切りになっちゃいました。
冴えないけれど、たったひとつの 3
冴えないけれど、たったひとつの 3
治療服姿の彼は、穏やかな顔をしていた。枕元の機器が表示する細かいデータは僕にはわからないけど、オールグリーンということは生命に問題はないのだろうと判断した僕は、知らず肩に入っていた力を抜いた。
そっと手を触れてみて、硬質なガラス面が意外にも暖かいのに驚いた。再生治療カプセルなんて、普通の人生を過ごせばまずお目にかかるもんじゃないからだ。最新鋭の医療機器、ガンダム、オーライザーでのルイスとの邂逅。まるで夢物語じゃないか。
あの東京でのささやかな幸せから、なんて遠い所に来てしまったのか。
僕は眠り続けるイアンさんを見下ろした。
「教えてくださいイアンさん。僕はいったいどうしたらいいんですか」
いつもみたいに快活に笑って、背中を叩いてほしい。頼みもしないのにメカニックの補佐をさせられたのも、モビルスーツの駆動系について延々レクチャーしてきたのも、僕の居場所を作ってくれようとしていたことぐらいわかっている。反ソレスタルビーイング的な態度でクルーと一線を引いている僕がこの艦で泣き言を言える相手なんて彼しかいない。
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